記憶の花火〜俺が暴いてやるよ、欲望にまみれた秘密を〜
ーーーーいつから間違えたんだろうか。

亜由は、無意識に、和樹の居る方へと手を伸ばしていた。

「亜由?」

僅かに聞こえた、和樹の声に、亜由は、必死に和樹の姿を探していた。

その瞬間、バチバチバチッと大きな音がして、充満する煙の中、火花が、油に引火したのが分かった。燃え上がる炎に僅かに和樹の姿が見える。

「和樹!」

大声で呼びながら、伸ばした亜由の両手が、和樹に触れて、和樹が、亜由の名を呼んだ。

その瞬間、激しい爆発音と燃え盛る紅蓮の炎を見たのを最後に、亜由の意識は一瞬で消えた。
< 94 / 152 >

この作品をシェア

pagetop