隣のブルーバード
 そして、裕生から預かったといって、封筒を渡してくれた。

 書いてあったのはたった一言。

 「悪かった」

 それだけ。

 もう、手紙までぶっきらぼうなんだから。

 なんだかおかしくなってきて、ひとりで笑ってしまう。

 わたしはスマホを手にとり、裕生に電話をかけた。

 20回ほどコールして、留守電に繋がった。

 出る気がないんだとあきらめていたら、向こうからかかってきた。

「裕生……」
「昨日は……悪かった」
「ううん」

「もう、口きいてもらえないと思った。あんなことしたから」

「怒ったりしてないよ。ぜんぜん」

 わたしは彼を安心させようとそう口にした。

 でも、声が若干震えていたのかもしれない。

 ふぅと息をつく音がイヤホンを通して聞こえてきた。
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