青い星を君に捧げる【零】
こんな秘密裏な話を聞いてしまったのだ。見つかれば怪我じゃ済まない。確実に殺される。
静かに離れよう。そしてここで聞いた話は墓場まで……。
「……誰かいるみたいだね。俺が片しておくから行け」
やばい、気づかれた。早く逃げなくちゃいけないのに、足が動かない。凍てつくような冷たい声が響く。
____ジャリ
「……聞いてた、よね?」
背後にいる人の影が細く伸びる。意を決して振り返れば白い特攻服の男が立っていた。ここで殺されるのはわかってる。ならば、と彼の方に歩いて行き、顔めがけて思いっきり殴った。
油断していたようでまともに殴りを喰らった男は後ろに数歩よろめく。
「あなたが何者かは存じませんが、本郷の敵に回るというのなら…本郷家幹部に通報します」
「ちょ、ちょっとストップ!!ね、話を聞いて」
殴られた頬を押さえながら焦ったように手を伸ばす男をするりと避ける。
「今更何を言っても無駄です。さようなら」
ポケットにしまっていたスマホを出しながら男に背中を向けて歩き出した。
その時、体がふわりと浮いて目線が高くなる。
「は!離してよ!!」
「ごめんね、とりあえず俺の話を聞いてくれないかな?」
静かに離れよう。そしてここで聞いた話は墓場まで……。
「……誰かいるみたいだね。俺が片しておくから行け」
やばい、気づかれた。早く逃げなくちゃいけないのに、足が動かない。凍てつくような冷たい声が響く。
____ジャリ
「……聞いてた、よね?」
背後にいる人の影が細く伸びる。意を決して振り返れば白い特攻服の男が立っていた。ここで殺されるのはわかってる。ならば、と彼の方に歩いて行き、顔めがけて思いっきり殴った。
油断していたようでまともに殴りを喰らった男は後ろに数歩よろめく。
「あなたが何者かは存じませんが、本郷の敵に回るというのなら…本郷家幹部に通報します」
「ちょ、ちょっとストップ!!ね、話を聞いて」
殴られた頬を押さえながら焦ったように手を伸ばす男をするりと避ける。
「今更何を言っても無駄です。さようなら」
ポケットにしまっていたスマホを出しながら男に背中を向けて歩き出した。
その時、体がふわりと浮いて目線が高くなる。
「は!離してよ!!」
「ごめんね、とりあえず俺の話を聞いてくれないかな?」