恋なんてしないと決めていたのに、冷徹御曹司に囲われ溺愛されました
 オフィスに入って自分のパソコンを立ち上げると、木村くんがやってきた。
「おはようございます。芹沢さん、今日なにか忘れてないですか?」
 爽やかな笑顔でそんな質問をされるが、なにも思い浮かばない。
「え? 木村くんの誕生日とか?」
「いえ、それは先月です。メガネ、今日してないですよね?」
 彼の返答を聞いて思わず声を上げた。
「あっ。忘れた」
 伊達メガネだし、絢斗が家ではメガネなしがいいっていうから、つけるのを失念していた。
「はい、これ。副社長から預かってます」
 木村くんがなぜか私のメガネを出してきて目をパチクリさせる。
「え? え? なんで?」
どうして絢斗が木村くんに?
「さっきエレベーターでばったり会っちゃって渡してくれって。またやんわり牽制されました。ラブラブでいいですね」
 木村くんの説明を聞いて青ざめた。
「あ~、ホントからかわないで」
「いいじゃないですか。愛されてる証拠ですよ」
 
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