目の上の義母(たんこぶ)
「珍しいというより…、こういった当て字をつけるのは、私にはちょっと理解できないわ」

「…あはは。そうですね〜…」


わたしは顔を引きつらせながら、そう言うしかなかった。


そのあとは、『翔平』と『哲平』はだれでも読めるような漢字にして――。

と、聞いてもいない名前の話をされた。


その間も、わたしは笑顔を崩さなかった。


でも、心の中ではモヤモヤが膨れ上がる。


…ひどい。

わたしのお父さんとお母さんが一生懸命に考えて、わたしのためにつけてくれた名前なのにっ…。


思うことはたくさんあるけれど、その後無事に婚姻届を提出し、晴れてわたしたちは夫婦となったのだった。



だが、思い描いていた新婚生活は訪れることはなかった。


翔平は、社会人になってからずっと住んでいた賃貸の部屋を解約。
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