月下の恋人…missing




『じゃあ後でな』






子供扱いされてちょっと悔しい気持ちで電話を切ろうとしたら





『あ…まゆ まーゆ』



「なに?」




『愛してる』





ッツ──ッツ──ッツ──…




なっ…そんなのズルいよ



どんどん顔が熱くなって行くのがわかって




美姫にまた笑われないようにうつむいて電話を返そうとすると





目の前にワクワクした美姫の笑顔が飛び込んで来た。





「あっ…あの~近いんですけど」





『色々聞いちゃった。って言うかまゆの彼氏って何者?』





そんな笑顔で詰め寄られると答えに困るって言うか





「誰にも言わない?」




『うん───』




「絶対?」




『絶対誰にも言わないっ!』




あ~もうそんな無邪気な笑顔見たら隠し事できないし…







「橘 光彦……」






『…あは…あははは』




あ~ぁ言っちゃった…



笑い出した美姫にあわせて、とりあえず一緒に笑うしかなかった。




< 243 / 247 >

この作品をシェア

pagetop