フルール
車の中で私たちはたくさん話をした。

仕事のこと、将来のこと、そして夢のこと。


彼はいつか自分の会社を立ち上げるのが夢で、家族や恋人の生きる選択肢を自分が広げてあげることが目標だと言った。


なんて素晴らしい目標なんだろう。

私は絶対に叶うと思った。

なんだか彼が語ることは全て本当になる気がしたから。


私は困っている人がいたら自分から助けられるような、そんな積極的で優しい人になりたいと言った。

彼みたいに大きな夢ではないけれど、こんな話を彼は頷きながら聞いてくれた。



2人で車に乗っているこの時間がずっと続けばいいのに。

私は心からそう思った。
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