室長はなにをする人ぞ
「機転がきくし、下調べも丁寧にやってくれるし、言うことないよ。
調査室って、いってしまえば裏方で実績も見えにくいから、活気がある部署から来た若い女性に合うのか心配だったんだ」
「わたしはここの、調査室の仕事が好きなんです」
力が入るあまり、台詞が途中でつっかえてしまった。
「誰かの役に立ってると思えて、今までなかったくらいやりがいを感じてます」
それでもさすがにそれ以上は口に出せなかった。
一緒に働いている人の存在も大きい、なんて。
その日は(わたしにとって)、特別な日になった。
五嶋さんと “一杯飲んで帰った” のだ。
といっても、飲んだのはお酒ではなくてお茶だけど。
「早川さん、嬉しいこと言ってくれたから、お茶でよかったらご馳走するよ」
えっいいんですか、と答えるわたしの声は弾んでいる。
五嶋さんからの誘いなら、食事でもお酒でも喜んで受けるんだろうと思いながら。
調査室って、いってしまえば裏方で実績も見えにくいから、活気がある部署から来た若い女性に合うのか心配だったんだ」
「わたしはここの、調査室の仕事が好きなんです」
力が入るあまり、台詞が途中でつっかえてしまった。
「誰かの役に立ってると思えて、今までなかったくらいやりがいを感じてます」
それでもさすがにそれ以上は口に出せなかった。
一緒に働いている人の存在も大きい、なんて。
その日は(わたしにとって)、特別な日になった。
五嶋さんと “一杯飲んで帰った” のだ。
といっても、飲んだのはお酒ではなくてお茶だけど。
「早川さん、嬉しいこと言ってくれたから、お茶でよかったらご馳走するよ」
えっいいんですか、と答えるわたしの声は弾んでいる。
五嶋さんからの誘いなら、食事でもお酒でも喜んで受けるんだろうと思いながら。