島津くんしっかりしてください
ここは加奈子の部屋。








加奈子の家で琴音と二人、お泊りをさせてもらうことになっているんだ。



……と同時に、加奈子によるまこちゃんいじりっ子大会なるものが開催されていて。









先ほどから永遠と恋バナを話すように強要されてはいじくりまわされているのが現状だ。









琴音の言葉にぴくんと反応して、恐る恐る顔を上げてみる。






……それは、どっちの意味だ……?





まさか、琴音も恋愛感情に気が付いて……?



いや、まさか。



流石に彼女は保育園生。







いくら特殊な環境で生まれ育って大人びているとはいえ……そんな、わけ。



という脳みその中での葛藤は……次の瞬間に弾けて消えた。









「ことね知ってるよ! まこちゃん、ようへ―お兄ちゃんと結婚したいくらい好きなんだって! かなこお姉ちゃんがいってたの!」



「……加奈子?」



「あ、アハハ……ハハ」





じろりと睨みつけると、わざとらしく乾いた笑みを漏らす加奈子。






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