私の彼氏はクラスで一番、
授業が終わったばかりの教室は賑やかだ。それが放課後の始まりを告げる時なんかは、特に。
「なー結、返りCDショップ寄ってこうぜ」
「はいはい! じゃあその後クレープ屋もいきたーい。駅の近くに新しく出来たとこ!」
「クレープて。男子高校生に可愛いもん食わせようとすんな」
「なら阿久津だけ置いてって。阿久津と女子だけでいくから」
うーん、相変わらず人気者だ。
阿久津くんの時間を巡って小競り合いが起きかけたところで、その争いを沈めたのは渦中の当人だった。
「いや、てか俺用事あるから」
えー! と一斉にブーイングが巻き起こる。
「なに用事って!」
「委員会」
「そんなんサボれよ、俺らとの友情のが大事だろ!」
「いい男はさぼりなんてしないんですよ」
「ちょいちょい授業サボるやつがなんか言ってる……」
くすり。思わず小さく笑ってしまう。
「委員会ってなにすんの?」
「うちらも手伝おうか」
「内緒。手伝いとかいらないから皆で帰って」