ほどけるいと。

焦りと恥じらい

____________________
~高1~



「ねぇ,由芽…私ね」

「あーはいはい。流雨くんが好きだとか言うんでしょ」

「ちょっ…声が」



放課後,私は由芽と2人でドーナツを食べていた。

丸い机を挟むように,2人で座る。

私が決死のカミングアウトをしたと言うのに,いやさせて貰えなかったけど…

~っだと言うのに,由芽はポン・デ・リングを一口サイズにちぎりながら,口に放りいれていた。

 

「なっ…なんで知って」

「見てりゃわかるって。前もかも~とか言ってたしね。で?」



で? って…



「どうしたいの? その話したかったんでしょ?」



もぅ。

言う前に全部見透かされてると,こう。

余計に恥ずかしい,みたいな。
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