結ばれないはずが、一途な彼に愛を貫かれました ~裏切りと再会のシークレット・ベビー・ラブ~
「リヒトは、光って意味があるんだ。いい名前だね」

 優しく微笑むアルベルトを見て、リヒトは目をぱちぱちと瞬かせた。そして、小さな手をそっと差し出してアルベルトの大きな手を握る。

「はじめまして」
「うん、はじめまして」

 アルベルトの目尻には涙がキラリと光り、一粒こぼれ落ちた。親子の絆をみたソフィアは、もうこれ以上は隠すことはできないと思い至る。

 太陽は空を綺麗に赤く染めると、水平線に沈みこもうとしていた。アルベルトは探し求めていた愛を、ようやく見つけることができた感動で胸を震わせたまま、リヒトの手を離さないとばかりにしっかりと握りしめた。
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