きっと、恋をしている
「顔真っ赤」

先輩はからかうように私の顔を見て笑った。

「俺2年の真柴拓真。怖がられないように、自己紹介しとくね」

先輩は少し笑いながら私にそう言った。

「…1年の、川瀬温です…」

「ハル、よろしく」

先輩は私の頭をくしゃくしゃっと撫でて、行ってしまった。
私は、今どんな顔をしているだろうか。
顔が熱くて仕方がない。
心臓がうるさくて耳を塞ぎたい。
頬に手を当てると火照っているのが手に伝わってきた。
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