スキナダケ
それから、その日の事件はニュースで大々的に取り上げられた。

連日世間を賑わせていたけれど、男三人の素行の悪さ、普段からあんまり良くない組織と交流があり、銃の入手も出来る可能性があったこと、自宅付近の住民や友人からの評判も悪く、金髪と茶髪には前科もあったことから、
遊びの延長線上の悲劇として報じられた。

ナイフは金髪の所有物だったけど、銃はお父さんとおじさんの物で、使ったのもハナ達だけなのに。

ついでにお姉さんは未成年者の売春斡旋のバイトに関わっていたことも発覚して、本当の被害者は彼らなのに、遺族は世間からひどくバッシングを受けた。

詳しく捜査をすると報じられたきり、詳しく捜査されることは無く、全員が加害者で、全員が被害者のまま幕を閉じた。

これだけ派手にやっても揉み消せる。
おじさんの立場がさすがに不思議になってきたけれど追求はしなかった。

ハナに都合が良ければそれで良かった。
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