スキナダケ
「なに?」

「これ」

割りと神聖な時間だったのに、急に止められたハナはちょっと不機嫌になってたと思う。
でもイチはそんなことお構いなしに、ハナの制服のネクタイに触れた。

「ここでならいいでしょ」

「あー、うん」

「ネクタイだけじゃなくて」

「だけじゃなくて?」

「ハナちゃんも脱いでよ。全部見たい」

「なんで?」

「こんなに綺麗なお顔。私よりずっとずっと綺麗。不思議。特別に作られたアートみたい」

「じゃあこのままでいいじゃん。美しいを憶えたままで死ぬほうがいいよ」

「ううん。全部見たい」

「どうしても?」

「どうしても。私はハナちゃんに命をあげるんだよ。だから私にはその権利がある」

「…わかった」
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