flying dolphin
紬がその沈黙を破って先に話しだす。。。

(花巻君が親友のアキラ君を思う気持ち よく分かったわ)

(花巻君の優しさ 友達を思う熱い気持ちは わたしも大好きよ。)

(でもね、その胸の中でムシャクシャする気持ちをそのまま 相手にぶつけても もうキリがないんじゃないの? )

(どうせ また犠牲者が出ないと終われない展開になるだけなんじゃないの?)

(花巻くんがアキラ君みたいに もし大怪我したら・・・ わたし・・・ツラいよ)

(普通にツラいだけじゃ済まないよ)

紬はか弱い声で寂しそうに言った。


紬(それに わたし あの病院に居た人達、優しく声もかけてくれたけど やっぱり怖い人達だな・・・(汗)

ヒロ(でも、見た目とは違うんだよ(汗)

紬(確かにあの人達の本当の姿を知らないで こんなこと言ったらいけないんだろうど・・・でも・・・・)

ヒロ(・・・・・・・)

(七瀬さん、俺、七瀬さんを困らせないようにはするよ。楽しくこれからもやっていきたいし)

紬(そうよね!! これからも楽しく笑って過ごしたいよね!!そうよね!!)

(わたしねぇ!花巻君に助けてもらって仲良くなれた時が、いろいろと最初じゃないんだよ!!)

(わたし 花巻君と これからもずーっと仲良くいたくて、それでもって 高校卒業しても仲良くいたくて、その先も叶うなら 仲良くいたくて 花巻君と いっぱい笑って いっぱいいろんな景色みて いっぱい美味しいもの食べて・・・・・ ずーっと 花巻泰都の背中に・・・ (涙) ぅ う ぅ ぅ (涙)

ヒロは紬を強く抱きしめた。。。

(ゴメン、ゴメン、本当にゴメン(汗)

(七瀬さんに こんな思いさせて 俺 、失格だよね(泣)

(ホントにゴメン・・・・(涙)

涙が枯れるまで、しばらくの間 2人は抱きしめあっていた。

やわらかい三日月のひかりに照らされて。
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