葦名絢芽は、初恋を諦めたい
コンビニで目当てのものを買った後は一緒に帰る。
帰り道も同じ学校の子に遭遇することなかった。

「ただいま」
「ただいま」

帰る場所が一緒だなんて、胸の奥がくすぐったい心地になる。

ちょっとした買い物だけど、私には刺激が強い。
部屋に入って漫画を読んで心を落ち着かせよう。と心に決めて部屋のドアを開けた瞬間。

「絢芽」と呼ぶ声が耳を突いた。

「なあに?」

声の主は紛れもなく伊織くんだった。

「これあげる」

伊織くんが私に渡したのは、とあるメーカーのロングセラー商品である苺ミルクキャンディーの袋だった。パッケージには〝10%増量!〟と書かれている。
この苺ミルクキャンディーは、飴の中で一番大好きだったりする。

「小さい時、よく食べてたよな」

覚えててくれたんだ。わざわざ買ってくれるなんて。
些細なことだけど、嬉しくなって胸の中がじわりと温かくなる。

「うん、今でも大好きだよ」
「うん、そっか」

伊織くんはなぜかそっぽ向いた。
子どもっぽいと呆れたのかもしれない。
< 23 / 23 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

王子様の溺愛【完】※番外編更新中

総文字数/96,121

恋愛(純愛)103ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
初めての恋は ただ甘くて あたしの心臓を 壊していくのです ※一話完結、三人称です 完結 2017.8.31
エアラブまとめ

総文字数/8,507

恋愛(その他)29ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
エアラブに投稿した掌編のまとめです。 ※付いているタイトルはヤンデレ要素があります。
再会してからは、初恋の人の溺愛が止まりません

総文字数/115,348

恋愛(純愛)182ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
“男好き” “人の彼氏を横取りする” “体を売っている” 悪い噂がまとわりつく私は ひとりぼっちで寂しい日々を送っていたけれど… 「あんなに怖がっていたら放って置けないよ」 密かに想いを寄せ続けている 初恋の人と再会を果たしました 私はあなたに相応しくないのに 「響以上に綺麗で可愛い女の子はいないよ」 「ずっと傍にいるよ。 俺が響のこと守ってあげるからね」 「無理。抑えられない」 依存性の強い甘さを与えられ続けて あなたから離れられなくなってしまった 普段は穏和なひつじ系男子だが 響を溺愛し、独占欲を見せる美男子 北川 悠(大学二年) × 悪評がまとわりつくが 本当は一途で純情可憐な美少女 笹山 響(高校一年) 「ずっと私の傍にいて」 そう願うのはイケナイことですか…? 切ない×甘々な年の差ラブ 完結:2022.1.8

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop