Re:スタート
悠が椅子から立ち上がろうとしたとき、私は思わず悠の手を掴んでいた。

驚いた表情で私を見つめる悠。

その顔は『どうしたの?』と聞いている。



「……今日だけ、一緒にいて欲しい」

「佳奈……」

「前みたいに、隣で寝て欲しいの」



悠が隣で寝てくれると安心するから。

あの頃みたいに、一緒に……。



「分かったよ」



そう言って微笑む悠。

この2週間、離れていて思ったこと。

私、悠を愛している……。


安心した私は悠の腕の中で涙をこぼしながら眠りについた。

そんな私の頭を撫で続けてくれた悠。

私は悠を、心から愛しているよ……。
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