掴んだその手を離さないで! 〜優しすぎる幼馴染の絶対愛〜
「もう、すっごく喜んでくれてる。
公親くんは、お友達も子供がいる人が多くて。4つ上だからね」

「……そっか…うん、良かったね…」

私たちはどうやら同時期に妊娠したようだ。

でも、美由紀は新婚さん。
できて当たり前。
もちろん旦那様も、ご家族もみんな喜んでくれるだろう。

……私は?
まだ結婚どころか、付き合いをオープンにもしていない。

淳之介が心の底から喜んでくれるのかもわからない。

「……まき? ……環?」

「……え? あ、何?」

ダメだ。せっかくのお祝い報告なのに、暗い顔しちゃ…

「冷製パスタ、お待たせいたしました〜」

そこへ美由紀が注文していた冷製パスタが届いた。

「美由紀、もしかしてつわり?」

「実はそうなの。
こってりしたものが食べられなくて。
お腹は空くんだけど、トマトばかり食べてるかも」

「じゃあそれ、ピッタリじゃない!」

「うん! めっちゃ美味しそう〜」

人によってつわりの症状って違うのかな。
私はなんでも食べられそうだ。
むしろすっごくお腹が空いている。
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