冷酷御曹司の激情が溢れ、愛の証を宿す~エリート旦那様との甘くとろける政略結婚~

 約束の時間までにはまだ一時間半ほどあるので森林公園に立ち寄ることにしたのだ。

 広い敷地内には美術館や図書館、プラネタリムにカフェまで併設されていて、休日の今日は様々な年代の人たちの姿がある。

 緑に囲まれた遊歩道を散歩しながら、隣を歩く充さんを盗み見た。

 仕事が趣味のような彼とこうして出掛けるのは結婚してからだと初めてかもしれない。見慣れているスーツ姿とラフな部屋着とはまた違う、プライベートな彼の私服姿はなんだかとても新鮮だ。

 白のTシャツの上にネイビーのサマージャケットを羽織り、下は黒のスキニーパンツ。シンプルなコーデだけれど、落ち着いた大人らしさと夏らしい清涼感あふれる着こなしだ。休日ということもあり、髪型もいつもよりもラフにセットされている。

 一方の私は、オーバーサイズの白のTシャツにグレーのワイドパンツという全体的にゆるっとしたシルエットのカジュアルコーデ。充さんの隣を歩くには少し地味だったかもしれない。
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