モブの腐女子は今日も生きてます
桜並木とおろしたての制服
見慣れた道なのに
どこか新鮮さを感じる午前8時

市内に3校ある高校のうち、偏差値は真ん中
校則は厳しすぎず、それぞれの個性を大切に
する。それが私が今日から通う学校
''妃月《ひゆえ》高等学校''

家からも近く、同じ学校からの人が少ないと
いう理由から私はこの高校に入学した。
人と深く関わることが苦手な私にとって最適
な場所だった。

そんなこんなで歩いて行くと予定よりも早く
学校に着いてしまった。
こんなに早く誰も来ていないだろうと私は
教室に向かうことにした。
1年3組の名簿に自分の名前があることを
確認すると、これから3年間を過ごすことに
なる校舎を眺めながら教室を探した。

1年3組の教室は南棟3階の真ん中だった。
朝の日差しが綺麗に入り込み、カーテンが
光を広げるようになびいた。

この時私は初めて気がついた。
この教室に私以外の人が既にいた事。
それも男子が2人、なびいたカーテンで人影
が隠れてしまう窓側の1番後ろの席に。

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