秘書はあらがえない気持ちを抱いて 【おまけ①】
「なあー、瑛二。
進一郎に愛想付かしたら、いつでも俺のとこに来いよ。」

理央は後ろから俺に抱き付いた。

「離れろ、理央。」

お菓子を乗せたトレイを両手で持っているせいで手は出せず、俺は注意するだけにとどめたのだが…

「そうだ!離れろ理央!」

進一郎はそれを見るなりソファーから立ち上がり、理央を無理矢理離しにかかった。

「なんだよ、少しくらい良いだろ。」

「少しでもダメだ!それに!瑛二が俺に愛想を付かすことは絶対にない!
瑛二は俺にぞっこんだからな。それはもうかなりな。」

「自信過剰過ぎるんじゃないの?
そんなだと、気付いたときにはいなくなってたりするもんだぞ。
まあ、そん時は俺が瑛二を一生幸せにしてやるから安心して余生を過ごせ。」

「はあ!?」

「二人とも、その辺にして下さい。
お茶が冷めます。」



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