ダブルブルー
「はい!蒼ちゃん?画面の文字、読んでごらんなさーい」


「……、」


なんて、久保田さんのコトバに固まるのは、今度は私の方、で。


まだ、リアルでは呼べずに登録した、久保田さんの名前が、液晶画面に浮かんでいる。


ほら、早く早く。オレの歌、サビに入っちゃうよ?


急かす久保田さん。


「…久保田、さん…」


ちいさくつぶやけば。


「ちがーう!蒼ちゃんにはこれが『久保田』って読めるの?!」


知らなかったよ、へー、こう書いて『くぼた』って読むんだ?


へー、幾つになっても新しい発見はあるんだねぇ。


なんて、イジワルなコトバが響いた。




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