傷だらけの黒猫総長
「え〜、そうかな? 若菜は若菜より、そのちゃんとコウの方が相性いいと思うよ?」
若菜ちゃんはお弁当箱の蓋をパカッと開けながら、首を傾げてそう言う。
「ねぇコウ」と笑いかけられた黒羽くんは、無言でじーっとわたしを見つめた。
「どうかな? わたし達」
「……分からない」
「も〜、そこで“運命的♡”くらい言えって〜の」
「……運命的?」
「ふふっ、黒羽くんにそんなこと言われたらびっくりしちゃうかも」
若菜ちゃんは言葉数が多いから、無口で素直に応じる黒羽くんと相性がいい感じがするのかな。
「ほら、乙女はロマンチックな言葉に弱いんだって。そんなんじゃ、そのちゃん取られちゃうよ?」
「……取る気はない」