課長に恋してます!
  駅から出ると、相変わらずの超高層ビル群があった。
 二月に来た時よりも、気温が高くて、春物のコートを脱いで、カットソー一枚になるけど、それでも暑くて袖を半分まくった。
 
 香港は初夏のようだった。
 街を歩く人は半袖の人が多かった。
 季節の移り変わりに戸惑いながら、課長の住むマンション目指してスーツケースを引きずりながら歩いた。
 
 40階建てのオートロック付きのマンションの前で立ち止まった。
 わりと日本人が多く住んでるマンションだと課長が言ってた。
 
 モニター付きのインターホンの前まで行った。
 身なりを整え、深呼吸をした。

 いざ課長に会うと思ったら、さらに怖くなった。
 しつこい女だって思うだろうな。

 つきまとうなって怒られるかもしれない。
 でも、ちゃんと気持ちを伝えたい。
 
 もう一度深呼吸をして、緊張で震える指先でインターホンを押した。
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