課長に恋してます!
 チェックインが終わった課長に声を掛けるけど、課長はこっちには気づかずに行ってしまう。
 列に並んでる時、誰かと電話をしてた。

 それから課長の様子がおかしくなった気がする。
 離れた所から見ても、落胆してるように見えた。

「課長……」

 もう一度、背中に声をかけるけど、全く気づいてくれない。
【出発 Departures】と書かれた方に早足で向かって行く。

 早く声をかけなきゃ。

 出国審査が終わった向こうのエリアには立ち入る事が出来ない。
 
 早く――。
 
 早く――。
 
 課長が向こう側に行かない内に。

 課長を追いかけて、腕を掴んだ。
 課長は驚いたように眉をあげてこっちを見た。

「会いたかったです」

 課長の目が驚きで見開かれた。

「……一瀬君」
 
 課長は戸惑いの混ざった笑みを浮かべてくれた。
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