アラサー女子やってたら、知らないうちに母親になっていました。

第三十一章 ちゃんとした体

中絶された子はあの世で腕と足が胴体とは離れた状態で来るらしい。みっちゃんは見たく無いと言っていた。そりゃそうだろう。腕と足が胴体と離れているなんて可哀想過ぎる。
そう思っていた。なんで何も罪の無い子供がこんな目に遭わされるのかとてもムカついた。
うちのゆうちゃんも腕と足が胴体と離れていた1人だった。
だが、生まれる準備だろうか。両腕が繋がり片足が繋がり、そんな感じでうちに来る準備を着々と整えてきたゆうちゃん。
そして、昨日ついに片足が繋がり胴体が完璧に元に戻ったらしい。
とても不便そうだったゆうちゃん。
「今の2人なら胴体がちゃんと元に戻るかも」と言ってくれていたゆうちゃん。僕たちが仲良く「早くゆうちゃんに会いたいね」なんて話していたからだろうか。
昨日、神社にお参りし、ゆうちゃんが希望通り女の子になれますように、とか色々お願いをしてきたのだが、神様のご加護だろうか。足が元通りくっついたらしい。
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