失われた断片・グラスとリチャード
貴族や王族だけではなく、
裕福な商人を相手にする秘密の会員制、男性限定の社交クラブという名称であったが、
事実上の娼館である。

リチャードの経営センスは、
特筆すべきものがあった。

彼は昔ながらの貴族が、
領地経営をできずに没落し、
その代わりに商人、実業家が
台頭するであろう事を、理解していた。

次に彼は男娼を集め、
その男娼専門の娼館を経営はじめた。
それだけではない。
リチャードは、男色の小(BL)を書き始め、その道では、
グロスターの名前が、とどろくほどのヒットを飛ばした。

彼の館には、その寝室には、
複数の男娼がいつもいる
とのうわさも、真(まこと)しやかに流れた。

女嫌い・・
そんな評判も、立っていた。
しかも彼自身、
そういったBL指向を、否定することはなかった。

特にご婦や教会関係、道徳を重んじる人からは
「口もききたくない、同じ空気を吸うのも嫌だ」
というほどの、嫌われ方をしていた。
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