激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
時刻はもう少しで十三時を迎えるところだった。
もし時間に余裕があれば、お店に取りにいきたいものがあった。
昨日の営業中、業者に注文しておいた新色のカラージェルが届いた。昨日持って帰ってくればよかったもののすっかり忘れ、帰宅後にそれに気がついたのだ。
自分のうっかりで無駄に手間を作ってしまったけれど、お休み中にカラーサンプルを作れればいいなと思っていたから、時間もあるし今からお店まで取りに行くことに決める。
南青山マンションから地下鉄と山手線で恵比寿まで約十五分。
もうすっかり通い慣れた恵比寿の駅前を、サロンに向かって歩いていく。
そんなとき、思わぬ姿が私の目に飛び込んできた。
透哉さん……と、潤子伯母さん……?
駅前のビジネスホテルの前に差し掛かったとき、そのエントランス付近に透哉さんの姿を見つける。それと同時に一緒にいるのが潤子伯母さんで、更にもうひとり奥に人影が見えた。
実乃梨……?
気づかれないように、慌てて近くにあった木の植え込みに身を隠す。
何か言葉を交わした透哉さんと潤子伯母さんは、実乃梨と三人ホテルのエントランスを中に進んでいった。