激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました


 香椎綜合法律事務所と書かれた入り口に差し掛かると、受付カウンターに女性が二名掛けていた。

 弁護士事務所といっても、こんな風に受付を持つのだからそれなりに規模の大きい事務所のようだ。入り口も広く開放的で、想像していた小さな法律事務所ではなさそう。


「すみません、紹介で本日十一時にお願いしています、松原と申します」


 受付で声をかけた私に、受付の女性は手元のモニター画面を確認する。

 そしてすぐに席を立ち、「こちらへどうぞ」と事務所の中へと案内していく。

 受付を入った先には事務所が見える。人が多く働いているのが窺え、奥には事務所内に六階から七階フロアに上がれる螺旋階段が見えた。

 通されたのは、入ってすぐのところにある個室。

 依頼人の相談に使うのだろう。同じような入り口がもう何個か並んでいた。


「お掛けになってお待ちください」


 案内してくれた受付の女性が立ち去り、入って手前側の椅子に腰を落ち着ける。

 広い部屋ではないけれど、となりの相談室とはすりガラスになっていて、部屋の奥側はガラス張りで開放感がある。

 ダークブラウンの木目調の部屋は落ち着く雰囲気で、白いローテーブルを挟んで一人掛けソファが向かい合う形の配置だ。

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