激情を抑えない俺様御曹司に、最愛を注がれ身ごもりました
婚約者の代わりも同居も、本気で言ってるのかな……。
静かな部屋の中に、突然スマートフォンの着信音が鳴り響き始める。
缶を置き、ベッドに放っておいたスマートフォンに向かうと、そこには潤子伯母さんの名前が表示されていた。
「もしもし」
《あ、京香? 今、大丈夫かしら》
「あ、うん」
《今日はありがとう。あのあと、香椎さんとふたりにさせてしまったけど、大丈夫だった?》
ドキッ。潤子伯母さんからの質問に途端に鼓動が跳ね上がる。
「あー、うん、大丈夫。ちゃんと、やっておきました」
《そう。それなら良かったわ》
電話の向こうからホッとしたような声が聞こえ、胸がずきっと痛む。
偽物だとバレたなんて絶対に言えないと、もう引き返せない状況に息を呑んだ。