赤い衝撃
第5章 真っ赤な夢

外は、雨ばかり降っている。

この季節は仕方ないと分かっていても

雨だと気分が落ち込む。

ゴールデンウィークが明けて

本気で仕事を探していた。

なのに、4月に入った新入社員が

次々と辞めてしまって

派遣の仕事が増えていた。

龍二は、相変わらず出張で家を空ける

事が多い。

だから、一緒に夕飯を食べる事も

出来なくて・・・

あれから二度しか泊まってないし

キスもしてない。

龍二はロフトで寝て、麻耶は和室で眠った。

マサルは、彼女と戻って

マンションにもあまり来なくなった。

気を使ってくれてるんだろう。

三人で居る事が楽しかったから

なんだか、最近は寂しくてしょうがない。

龍二への気持ちは

だんだんと膨らんできていた。

だから、会いたくてしょうがない。



< 72 / 119 >

この作品をシェア

pagetop