雨上がりの空に君を見つける


 ご飯が出来上がった頃に二人が起きてきた。



「「おはよう」」



 寝ぼけ眼をこすりながらリビングに入ってくる。



「おはよう。ふたりとも顔洗っておいで。朝ごはん、できたよ。」



 「「はあい」」



 ふふっ。本当、かわいいなあ。


 この子達を見ていると憂鬱な心が少し晴れる。










」「



 朝食を終え制服に着替え、学校の支度をして3人一緒に家を出る。小中学校に向かう二人と別れ、駅に向かう。




 私の通う楓兼(フウケン)高校、通称楓高は最寄りの駅から電車に揺られて約20分。徒歩5分ほどの場所にある。


 マンモス校である楓高はいつ見ても人が多い。ずらりと並んだ下駄箱で靴を履き替え、私のクラス1−3に向かう。


 教室に入って目があったのは、先に来ていた友人二人。



「おはよう。紫織(しおり)


「紫織はよっ。ねえ聞いてよ〜」


「はよ〜。どうした佳奈美(かなみ)



 落ち着きがあって大人っぽい希生(きお)と、華やかで明るい佳奈美。
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