色褪せて、着色して。~悪役令嬢、再生物語~Ⅰ
 ここは、スカジオン王国にある、国立スカジオンパッション高等学校。
 通称P校。
 国立と聴くと、物凄くお堅いイメージがあるけど。
 それは名前だけであって。
 ぶっちゃけると、元貴族たちが通うお見合い学校なのだ。

 10年前、スカジオン王国では貴族制度が廃止された。
 王様の「必要ないだろ」の一言で廃止になったとはいえ、
 世の中から貴族としての誇りや振る舞いが消えたわけではなかった。
 家柄は大事だし、身分としての差別は未だに残っている。
 上流階級として生まれた私だけど。
 その上流階級の中でも更にランクがあって。
 そのランクの中で低い家柄である私は、
 このお見合い学校に入ってハイスペックで王族に近い金持ちと結婚する必要があった。

 P校は、親の決めた相手となんて結婚したくなあーいと反抗した、
 一人のお姫様が勝手に創立した高校で。
 この高校に入学して3年の間に好き勝手に恋愛をして。
 相手を見つけましょう。
 というのがルールなのだ。

 それがいつのまにか、上流階級の人間は必ず入学しなければならないという空気になり、
 ついでに人生の伴侶も決めちゃいなよという流れになり、
 高校を卒業したら結婚しちゃいなさいよという人生設計図が出来上がった。

 この高校生活の3年間で恋愛をして相手を見つけなかった場合、
 結婚相手は親が勝手に決めるというルールが出来てしまった…

 はっきり自分で言うが、
 私は美人だ。
 この高校の中で誰にも負けないくらいの美人だ。
 馬鹿にする奴がいるなら、おまえ自分の顔を鏡で見てみろと思ってきた。(実際口にも出した)
 生まれたときから、この学校に入学することは決められていて。
 人生の伴侶を見つけられない場合、親が決めた元貴族のジジイと結婚しろと言われている。
 小さい頃から、さんざん親に言われ。
「おまえは顔だけは良いから、最悪の事態は避けられる」
 とまで言われてきた。

 そんなことを言われたら、絶対に相手を見るけるしかないでしょ?
 しかも、親が文句を言わないくらいの家柄の人間と結婚するしかない。

 15歳。
 高校に入学して、あらゆる男を物色して。
 この人、いいなと思ったのがヒューゴだった。
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