#妻たちの逆襲
「ただいまー」

と昼前にケーキ片手に帰ってきた旦那。

「これおやつで一緒に食べよ?

後輩が勧めてくれた店で買ったきた。

なんか今女性の中で人気な店なんだって。」

上機嫌な声と共に笑顔を向けられ

逆にその笑顔が恐怖なんだけどと思いつつ

ありがとうと受けとり冷蔵庫にしまい、

「お風呂は入った?

まだなら溜めるけど。」

「入ってないけどシャワーでいいよ。」

「そう。なら入ってる間にご飯用意しとくね」

風呂場に消えた旦那を横目にご飯を作る。

と言っても包丁は一切使わない。

冷凍庫から冷凍餃子、冷凍ご飯、

買ってきた日に冷凍しておいた

カボチャときのこを取り出し、

餃子は焼いてご飯はレンジで解凍して

カボチャときのこと乾燥わかめは鍋に入れて

味噌を溶かして出来上がり。

あんな人のためにわざわざ包丁握るなんて

なんか馬鹿らしくなった私なりの小さな抵抗。

それと先程こっそりポケットに忍ばせておいた

便秘薬を旦那の味噌汁のお椀にいれるの。

今日は仕事休みなんだし、

トイレと友達になってもらおうと思って。

いいよね、これぐらいの仕返しぐらい。

別に命を奪おうとしてる訳では無い。
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