保健室でイケナイ関係(短)
「え、じゃあお芝居は?」
どこからお芝居で、どこから本当……?
「お兄ちゃん設定は、しょせん設定であって……血の繋がりはウソってことで……」
じゃあ、キスは?
小鳥がするような優しいキスも、先輩が汗をかくくらい夢中になった激しいキスも……
あれは、どっち?
「……あ、しまった。やばいかも……」
少女漫画のセリフを言われるよりも、
私の性癖にノッてくれたことよりも、
『美奈ちゃんを好きな気持ちは芝居じゃなくて、本当ってこと』
あの言葉で、
たったあの一文だけで、
私の心はあっけなく落ちてしまった。
「綺麗な顔を真っ赤にして言われたら……
ちょっと、困るよね……っ」
困るっていうのは、もちろん――グッとクルっていう意味で……!
どうしよう……。
きっと、学校一の変態カップルが誕生してしまった瞬間だ。
「あー保健室、最高かも……っ」
ニヤニヤした顔を隠しきれない私。
そんなだらしない私の顔を、布団の中でセットしたスマホが、ずっと録画し続けていたのだった。
【 end 】


