俺様御曹司の契約妻になったら溺愛過剰で身ごもりました
 そして、宣言どおり彼に溺愛される日々が始まった。

 七月初旬。結婚式からひと月以上が過ぎていた。

「会議おつかれさま、日菜子ちゃん。鍵、任せていい?」
「もちろんです」

 最後に部屋を出る日菜子が会議室に鍵をかけようとしていたら、突然誰かに背中を押され、出ようとしていた部屋に押し戻された。

「ぜ、じゃなかった。社長?」
「営業部との定例会議か?」

 彼はこの会議のメンバーではない。たまたま通りかかって日菜子を見つけたのだろう。

「はい。営業部、このところ絶好調ですよね。今の会議でもうれしい報告がたくさんあって……って、ごめんなさい、一方的に話してしまって。なにかご用事でしたか?」
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