わたしの推しはオオカミ王子さま
「俺、汐架以外に本当の自分見せるつもりないし……」
りっくんが口を開くけど、私は相変わらず目を見られないまま。
左斜め下の、床の木目に目をやることしかできなくて。
いまりっくんがどんな顔をしているのか、見たいけど顔は、上げられない。
私の顔は見えなくてもわかる。絶対に真っ赤。
「……推し、とか言ってないで。早く俺のこと好きになればいいのに、汐架」
「……え、」
「"りっくん"じゃなくて"柳本璃玖"を見てよ、汐架」