心の温度

玄関前で私達は知恵さんの紹介で挨拶を交わす。

午後からの搬入は引っ越作業員に指示しながら配置してもらい、あっという間に作業が終わった。

知恵さんもマンションに一緒に来てもらった。
知恵さんのお部屋にも荷物が少し入った。

引っ越しした今日、私、啓太、お母さんと塚田さんは真野主任のご実家へ夕食に誘われている。

啓太は引っ越し作業中は真野家で預かって頂いている。

「はあ〜!あっという間に終わったね!あや」

「うん。社長に感謝だよ。こんなに簡単だなんて。
指示した通りやってくれるから、まるで召使いをイジメてるお姫様みたいだなって思った〜ハハ」

「彩音さんどう見たって、意地悪お姫様じゃないですよ〜。」

ベランダに出た知恵さん。
「お母さん、お父さん。ちょっと見て下さいよ〜
私も真野家の真向かいでビックリしました。
3年前は空き地だったし、マンションが建つのは知ってて出来たんだぁと思ってたけど、まさかそこに入居するなんてね〜」
「僕は真野さんのお宅が近いから安心です」
「私も〜、あや、今度からは知恵ちゃんや真野さんに何でも相談するのよ!」
「うん…わかった。心配かけてごめんね」

知恵さんの電話がなった

〜…〜
「はい!見てたの?うん。わかった」ピッ!
「すみません。我が家のベランダから引っ越しのトラックが走り去ったから一息入れたらっという
電話でした。」

「じゃあ、みなさん。一旦鍵を閉めていきましょう」
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