心の温度
「じゃあ、きっかけを作ってくれた大輔に電話するな」
「うん。」

〜…〜
「もしもし、悟?プロジェクトどう?」

「もしもし大輔。プロジェクトは順調だ。あのさ〜」

「ん? 何かあったのか?」

「うん。北川さんにプロポーズ?! 俺のお嫁さんになってくれることになった報告。」

「え〜〜!!オイ!どういうことだよ〜」

「まぁ、いろいろと話しをしてて…今日さ、家族みんなで温泉に来ててさ、知恵も北川さんのご両親も一緒で…で、生涯共に生きていこう?的な?あ、今、隣に彩音いるから代わるな」

「もしもし…こんばんは副社長。偽装恋人が本物の恋人になりまして、それを通り越して婚約者になりました。」

「いや〜北川さん。おめでとう。そして悟の冷えきった心を溶かしてくれてありがとう。
アイツはいいヤツだし、思いやりのある優しい男だからさ、絶対に北川さんと息子さんを大切にしてくれるはず。本当に2人ともおめでとう。これからは今まで辛かった分、幸せになるんだよ。
良かったな。本当に良かった……」

「あり…が…と…ございます。悟さんにか…わります。」

「もしもし? 何泣かせてくれてんだよ〜
ああ、さっきまでみんなで話してたんだわ〜
お前は………だよな。え、リーダーはパリ?っそうかあ。 人前結婚式……親戚と友達かぁ
招待状は? 無し?あ、親戚と同僚だからかぁ
うん。また相談してもいいか? ん?
ああ、もちろん。……じゃあ親父さんには改めてご挨拶に伺うって伝えてくれ。うん。おやすみ」ピッ!
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