魔女様は二十四つ年上

前編

 青年龍斗の方が背は高い。
 魔女様美佳子は二十センチ低い。
 高いところにある物を取ってもらうと美佳子はキュンとするようだ。
 魔法が使えるのに。
 けれども、魔女様は青年の前では魔法が使えない。使えるけれども使えない。

 青年龍斗と魔女様美佳子の出会いは一年前から。うっかり魔法で空を飛んでいるところを龍斗が目撃する。
 それ以来、魔女様は龍斗が魔法のことを口外しないかドキドキしている。
 けれども、青年龍斗はそんなつもりはない。ただ、美佳子と一緒に居たい、そんな片思いの龍斗であった。

 龍斗と美佳子は並んで歩いていると親子のように見える。それを気にしているのは、いつも魔女様美佳子の方だ。
 けれども、青年はそんなことは気にしていない。でも、そう言ったとしても、美佳子は気にするだろう。魔法が使える魔女様なのに、青年の前では魔法が使えない美佳子なのである。
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