【電子書籍化】婚約破棄された伯爵令嬢ですが隣国で魔導具鑑定士としてみんなから愛されています~ただし一人だけ溺愛してくる~
「カリーネ。俺と付き合うか?」
 彼女の頬が赤いのは夕焼けのせいだけではないだろう。

「考えておきます」
 カリーネの答えはそれ。

「マルスランのことはどうするんだ?」

「それは、断ります」

「俺は?」

「考えておきます」

「そうか」
 そこでラーシュは、ほっと胸を撫でおろした。今はその答えで充分だと思った。

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