鷹臣くんは盗みたい


男の子の隣に座った、ポニテ女は


「総合病院は、次の次だからね。
 そこまでお姉ちゃんと、スターレンジャーのお話しない?

 私ね、弟と一緒に毎週見てるんだよ。
 レッド、かっこいいよねぇ~」


テレビの特撮ヒーローを、子供みたいな目で語りだし



「僕は……ブルーの方が好き……」


さっきまで泣いてた男の子も

心を開いたかのように、控えめだけど微笑みだした。






俺は悩む。



清算の列に並んだまま。

すげー真剣に。




本当にこのまま、バスを降りていいわけ?



そりゃぁ、俺には入学式での大役があるけど。


男の子を助けたアイツだけ遅刻って……


自分自身の行動が、許せなくなりそう。


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