キミの次に愛してる【BL】

二十四


「ごめんなさい。……何を、言ってるんですかね、僕。訳、わかんないですよね……。――もう、やだな。先輩が、あんなこと言うから。僕にキスなんて、するから……」



 ――違う。先輩のせいじゃない。

 先輩のせいなんかじゃない。



 だけど。今まで懸命に留めていた想いが、溢れてしまって――。





「……キス、されたの?」



 低く、吐き出された裕文さんの声に、ハッとする。

 あ、違う――と言いかけた僕の腕を強く引いて、顔から手を剥がした。



 見つめ合った裕文さんの目が、怒っている。



「あの……」

 続こうとした僕の言葉を遮るように、裕文さんの唇が僕の口を塞いだ。



「風邪……うつっちゃ……」



 押しやって、離したのに。

 引いた僕を、唇が追いかけてきた。



 角度を変えて、強さを変えて、何度も口付けられる。



「ダメだよ。――もう、逃がしてあげない」



 僕を、胸に抱いて。

 頭上からは、裕文さんの声が降り注ぐ。



「ごめんね。俺、嫉妬深かったみたいだ……」




< 24 / 26 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop