文字だけの彼女。

やり場のない気持ち。

夢だったのだろうか。

そう思える程
その日を境に前進も後退もなく…

私と彼のメッセージの日々は続いた。

私の気持ちは彼に確実に彼に伝わってる。
彼も気付いている。

でも、彼も私も既婚者だ。


まるで、あの日が無かったように
平凡な毎日。


私はモヤモヤしていた。

しかし、彼には暖かい家庭もあり
私の入り込む余地は無い。

そんなモヤモヤが続く中
好きやら、癒されるやら…
アプローチを続けても彼はつれない返事ばかり。

走り出した恋心に
私はケジメを付けようと
毎日、苦悩の日々だった。

しかし彼との「おはよう」から始まる
毎日で、ケジメを付けれず
諦める事も出来ずに毎日を過ごしていた。

いつの間にか、彼が生活の一部になっていた。


好きを超えて、抱かれたい。


そんな感情すら出て来た。

決して不倫は許されるものでは無い。
世間体にも、私なりにも理解はしている。

でも、今の私には
彼の温もりが欲しかった。

次に会える可能性は、ほぼ無い。

可愛いやら、好きだとは言ってくれても
所詮は文字の世界。

私は彼のメッセージで
一喜一憂するだけの毎日。

虚しいな…。
と、思う日も少なくは無い。

しかし、まだ彼が好きだ。
この恋心は、どこへ投げ捨てれば良いのか
自分でも分からない。

彼の、のらりくらりと交わす
メッセージに私は少し疲れた。

その寂しさを埋める為か
彼にヤキモチを妬かせるような
メッセージも送った。

しかし彼は儚く今にも消えそうだった。




本当にあの日は「現実」だったのかな…。



< 11 / 13 >

この作品をシェア

pagetop