文字だけの彼女。
会えるが現実になり...
日に日に想いは募るばかり。

溢れそうな想いを抱え込み
私は毎日の甘い時間を過ごした。

ふと、見せる笑顔なのに寂しそうな瞳。

気にはしないようにして
ただただ会える事の方が嬉しくて
毎日、スマフォ依存に間違われる位に
スマフォのチェックを欠かさなかった。

どこで会おうかと話題になり...
「静かな場所がいい。」と2人で話した結果
ファッションホテルに決まった。

さすがに初対面でホテルはどうかと少し悩んだが
好きへの想いが強すぎて...快諾してしまった。

勿論、彼も私も子供では無いので
ファッションホテルは
どんな事をする場所かも知っている。

でも、私は...
一晩だけの恋人として抱かれてもいい。と思い
場所が決まった日から念入りにボディケアをした。


前日。

彼からの連絡で
仕事の都合上、ざっくりと時間を決めた。

後何時間後かには会える。
そう思うと何でも頑張れた。

彼の為だと、言わんばかりに
全身のケアをしっかりして、眠りについた。

この日の夢は覚えていないが
薬の効きは良かったのでは無いかと思う。


そして、目が覚めた当日。

私はいつもより早く目が覚めたものの
二度寝も出来ず
誰にも話せない秘密を抱えたまま
予定時刻まで逆算で入浴やメイクを済ませた。

こんな時に限り、逆算のミスで
早く身支度が済んでしまい...

興味の無いテレビを虚ろに眺めていた。


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