磁石な恋 ~嫌よ嫌よは嫌なだけ?~
「新貝、お前アシスタントさん(彩木さん)に振られたんだし、玉川さんと付き合えばいい感じに丸く収まるじゃねえか。」

新貝はそれを聞き顔色を変えてうろたえる。

「どうしてそれを・・・!?」

「新貝くんが彩木さんを好きなことなんてバレバレでしょ。てゆーかわざと皆にばらしてるんじゃない?彩木さん、チームリーダー(葉吉さん)と付き合ってるでしょ。それもバレバレ。夏休みだって葉吉さんが一日早くとってるってだけで、ほぼ被ってるじゃない。どうせ、両家に結婚の挨拶にでも行ってるんでしょ。」

「そうだよな。葉吉さんが『俺が異動になったら・・・。』って言ってたのだって、結婚を見越してのことだろうしな。近いうちに正式に発表するんじゃねーか?」

「うわ~、葉吉さんと彩木さん、全部バレてますよ・・・。」

玉川が気の毒そうな顔で言う。

「そんな話いいから戻りましょうよ。クソ暑いですし。」

「おい新貝、逃げるなよ。」

「人聞き悪いな!逃げてませんよ。だから、ないって言ってるじゃないですか。」

「即決しないで玉川ちゃんの気持ちもちゃんと考えなさいよ。」

「しつこいな!この粘着質カップル!」

「待ってくださいよ
~!」

4人はぎゃあぎゃあ言いながら出口に向かった。
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