大嫌いの先にあるもの
春音から何か言葉が返ってくるかと思ったが、沈黙が続く。
「春音?」
もしかして電波が悪くて切れたか?
「春音、聞こえてる?春音?」
「……聞こえているよ。黒須のバカ。こんな時にそんな事言わないでよ。感動して涙が出ちゃったじゃない」
「感動したのか?」
またまた春音の反応が思いがけない。春音には驚かされてばかりだ。
「だって初めてだよ。黒須が好きって言ってくれたの」
「そうだったか」
「そうだよ。まだ好きって言われてなかったんだから」
「会う度に心の中では言っていたんだがな」
「つき合って5日目でやっと言ってくれたね」
「遅かったか?」
「わかんない」
春音が照れくさそうに笑った。スマホ越しだけど、どんな愛らしい顔をしているのか想像できる。
ああ、堪らなく……
「春音に会いたい」
「春音?」
もしかして電波が悪くて切れたか?
「春音、聞こえてる?春音?」
「……聞こえているよ。黒須のバカ。こんな時にそんな事言わないでよ。感動して涙が出ちゃったじゃない」
「感動したのか?」
またまた春音の反応が思いがけない。春音には驚かされてばかりだ。
「だって初めてだよ。黒須が好きって言ってくれたの」
「そうだったか」
「そうだよ。まだ好きって言われてなかったんだから」
「会う度に心の中では言っていたんだがな」
「つき合って5日目でやっと言ってくれたね」
「遅かったか?」
「わかんない」
春音が照れくさそうに笑った。スマホ越しだけど、どんな愛らしい顔をしているのか想像できる。
ああ、堪らなく……
「春音に会いたい」