天涯孤独となったはずなのに幸せに溢れています
「はい、お土産」
「ありがとうございます。今見ても?」
「もちろん」
私は紙袋を開けると昨日のデジャブのような物が入っていた。
オーガニックコスメやお菓子が一緒だった。啓介さんの方にはシープスキンのスリッパが入っていた。
私が固まっているのを見て彼は声をかけてきた。
「気に入らなかったかな?」
「あ、いえ。そんなことないです。ありがとうございます。ただ……昨日佐倉さんにいただいたお土産とちょっと……」
「社長??」
驚いたような表情を浮かべていた。
「はい。昨日の夜、うちに来られたんです。その時にお土産をいただきました。あ、でもスリッパは貰っていないですから嬉しいです」
「スリッパ以外は被ってるってこと?」
探るような声に戸惑ってしまう。
私は申し訳なくなりうまく答えられずにいると、彼は頭を抱える。
「嘘だろー。社長より先に渡したかったなぁ。社長はいつの間に買いに行ったんだろう」
彼は嫌な言い方でなく、少し笑いながら話していたのでホッとした。
「ごめんなさい」
「茉莉花ちゃんが謝ることじゃないよ。お互い仕事の合間では買っていないんだ。プライベートな時間に買いに行ったんだが、まさか社長と被るなんてな」
クスクスと笑い始めた啓介さんは佐倉さんの買い物している姿を思い浮かべているようだ。
「この前話したけど社長って物欲とかないんだ。住むところだってそうだけど、お土産なんて絶対買わない人だと思っていた。けど俺が買ったものと同じってことはコスメとかだろ? どんな顔して買ったんだろうな」
確かに男性がコスメを買うのは少し恥ずかしく思うのかもしれない。ましてや佐倉さんの年齢の男性だと若い子のものを選ぶのは少し躊躇うものかもしれない。
「そうですよね。昨日たくさんいただいてしまいました」
「恥ずかしいとかなくて、ただ茉莉花ちゃんにあげたいって気持ち一心だったんだろうね」
そう言われると少し私も恥ずかしくなる。
そこまで佐倉さんに想われていたと啓介さんに言われ、改めて実感した。
私は昨日あったことを話さなければ、と思い口を開こうとしたところで食事が運ばれてきてしまい話が途切れた。
「ありがとうございます。今見ても?」
「もちろん」
私は紙袋を開けると昨日のデジャブのような物が入っていた。
オーガニックコスメやお菓子が一緒だった。啓介さんの方にはシープスキンのスリッパが入っていた。
私が固まっているのを見て彼は声をかけてきた。
「気に入らなかったかな?」
「あ、いえ。そんなことないです。ありがとうございます。ただ……昨日佐倉さんにいただいたお土産とちょっと……」
「社長??」
驚いたような表情を浮かべていた。
「はい。昨日の夜、うちに来られたんです。その時にお土産をいただきました。あ、でもスリッパは貰っていないですから嬉しいです」
「スリッパ以外は被ってるってこと?」
探るような声に戸惑ってしまう。
私は申し訳なくなりうまく答えられずにいると、彼は頭を抱える。
「嘘だろー。社長より先に渡したかったなぁ。社長はいつの間に買いに行ったんだろう」
彼は嫌な言い方でなく、少し笑いながら話していたのでホッとした。
「ごめんなさい」
「茉莉花ちゃんが謝ることじゃないよ。お互い仕事の合間では買っていないんだ。プライベートな時間に買いに行ったんだが、まさか社長と被るなんてな」
クスクスと笑い始めた啓介さんは佐倉さんの買い物している姿を思い浮かべているようだ。
「この前話したけど社長って物欲とかないんだ。住むところだってそうだけど、お土産なんて絶対買わない人だと思っていた。けど俺が買ったものと同じってことはコスメとかだろ? どんな顔して買ったんだろうな」
確かに男性がコスメを買うのは少し恥ずかしく思うのかもしれない。ましてや佐倉さんの年齢の男性だと若い子のものを選ぶのは少し躊躇うものかもしれない。
「そうですよね。昨日たくさんいただいてしまいました」
「恥ずかしいとかなくて、ただ茉莉花ちゃんにあげたいって気持ち一心だったんだろうね」
そう言われると少し私も恥ずかしくなる。
そこまで佐倉さんに想われていたと啓介さんに言われ、改めて実感した。
私は昨日あったことを話さなければ、と思い口を開こうとしたところで食事が運ばれてきてしまい話が途切れた。