【完結】エレベーターに閉じ込められたら、恋に落ちました。
「美味、しい……です」
スマホのライトを当ててくれて、ゆっくりとキャンディの袋を開けて、キャンディを口にする。
「良かった。 僕のも照らしてくれないか」
「はい」
スマホのライトを、今度は橋本さんの手元に照らしていく。
「見え、ますか?」
「ああ、見える。 ありがとう」
なんとなく、橋本さんのメガネの奥が笑ってるようにも見えた。
「……あまいな」
「はい。あまいです」
でも、心が少しだけ落ち着く気がした。
「でも、うまいな」
「はい。美味しいです」
早くここから出たい。 いつ、ここから出れるんだろう……。
「いつ、ここから出れますかね……?」
こうしてる間にも、不安ばかりが募っていく。
「……どうだろうね」
「早く、帰りたいですね」
「そうだねえ」
橋本さんの横顔をふと見ると、橋本さんと目が合う。
「……っ!」
やばっ!目が合った……!
私は思わず、目を逸らしてしまう。
「なんだ」
「いえ、べつに……」
橋本さんって……よく見ると、かっこいいよね? シュッとした顔立ちで、大人の男って感じがする。
「……変なヤツだな」
「は、橋本さんだって……」